Show Reports
フジロックフェスティバル'00(WOWOW)
一度も行ったことはないけど、毎年気になるフジロック。幸い今年もWOWOWがダイジェストを放送してくれたので、各バンドについて簡単な寸評を書いてみようと思います。しかし、これはかなり危険なことです。というのも、ほとんど「隠居生活」のmine-Dには、フェスに出ているバンドの8割くらいは、音はおろか、名前さえも聞いたことがないものばかりだったからです。ほとんどのバンドが1,2曲しか放送されなかった以上、まったく未知のバンドをわずか数分の演奏でぶったぎってしまおうとしてるわけで、はっきりいってとんでもないことです。それでもやっぱり書こうと思ったのは、かなり面白いバンドをいくつか見つけることができてうれしかったのと、9時間の放送を全部見た努力を、形にして残しておきたかったからです。だってがんばったんだもん!
さすがに全部についてコメントするのは無理だし、かなり重要なバンドでもあえてコメントしてない場合もあります。で、バンド/アーティスト名の表記はカタカナ、英語テキトーです。間違ってたらすいません。それじゃ、行ってみようか。
※DAY 1
■FISHBONE いちばん見たかったフィッシュボーン。朝一番手のようで、調子が出ないのかどことなく表情が固い。これで見る限りは「もひとつ」か。こんなもんじゃないだろう。■レピッシュ レピッシュ、まだやってるんだ。昔よくライヴ見に行った。ちょっとおっさんくさくなったけど(おれもな)、相変わらずカッコいい。
■イエロー・マシンガン 女の子3人バンド。ポップな感じかな、と思ってると、いきなりスラッシュやりだしたので、びっくり。ほんわかした笑顔と曲のギャップが面白い。けど、今の時代にストレートなスラッシュやってもなあ…という気はする。
■ザ・キラーバービーズ 昔のブロンディとか思い出しちゃった。うーん、キャラ、「いかにも」って感じして、ちょっと…。
■BEAST メイクした日本のバンド。ヘビメタ、ハードロックサイドからのアプローチだね。お、けっこうカッコいい…と思ってたら、サビで「ありゃ?」コケちゃった。どうしてもメロディアスな予定調和的世界に戻っちゃうのね。やっぱおれ、HM、HRはダメだな。
■間寛平&アメマーズ 寛平師匠のことだから、ライヴそっちのけでギャグ発表会になってるのかと思いきや、けっこうシリアス。でもなあ、マジでバンドやっていくつもりがないなら、シリアスにはやらないでほしかった。ただの「にぎやかし」に徹していた方がよかったんじゃない?
■六三四 こういうの、みなさんはどう受け止めます?おれは絶対ダメだなあ。いや、三味線とか和太鼓でロックってバンドなんですけどね。伝統的な音楽がすばらしいなら、そのままのスタイルでやっていていいはず。早いテンポで電気楽器と絡んで演奏するだけで、「ロックと伝統芸能の融合」は笑止。バカな俳優が髪のばしてバンダナ巻いて、破れたジーンズはいて「ロックです」っていうのと同じ発想だ。つまらん。
■こだま和文 お、元ミュートビートの人ね。昔ライヴ行ったことある。相変わらず「美しい」ね。この人がラッパ吹いてる姿って、すごくストイックなものを感じてしまいます。
■プラシーボ ヴォーカルの人ゲイですね。すごくダークで…「ゴシック」な雰囲気。違うか。「20th Century Boy」のカヴァーは、「そのまんま」すぎて面白くないと感じたけど。
■Gラヴ&スペシャルソース このバンドに関しては、音楽性分析したりとか、したくない。時流とは関係なく、いいと思った音楽をやってるって感じ。いい気持ちにさせてくれた。
■エリオット・スミス 声質とか風貌がどことなくジョージ・ハリスンを彷彿とさせない?ポップだし、曲もいいけど、今の時代にこういう歌を歌うことの意味、意義ってのはあるのかなあ…ということを考えた。
■イーグルアイ・チェリー 人気あるみたいね。悪くないんだけど、いまいちピンとこなかった。
■POT SHOT 別にこのバンドが悪いんじゃないけど、日本の、「英語詞でノリのいいスカコア」バンドは「もういい」って気がしない?あまりにも単調すぎるんだ。
■FOO FIGHTERS RHCPのツアーサポートも務めたフーファイ。フリーは褒めてるけど、やっぱりおれ、こういう「人のいい」ロックはダメ。ただ、気合いと勢いは買う。
■MDFMK ドイツのバンドなのか。「分かりやすいインダストリアル」って感じ。けっこうカッコいい。
■オゾマトリ ゴチャまぜ民族音楽?バンドの背景とか全然分からないけど、楽しい。
■00100 ボアダムのヨシミさんのバンドなのね。ちょっとだけなのが残念。独自の世界観があって面白い。
■FISHBONE この日2回目。朝もそうだったけど、なんで初期の曲しか流してもらえないんだろう?できればバンドの「今の音」を聴きたかったんだけど…。
■ASIAN DUB FOUNDATION 去年かおととしのフジロックにも出ていて、その時もWOWOWで見たんだけど、はっきりいってダメだった。バンド名そのままの音楽性がとってつけたようで、どうにも受け付けなかった。けど、今年の演奏は気合いが入っていてすごくよかったし、以前よりロック色が濃くなっている。今回見た中では1,2位を争うくらいよかった。すごくカッコいい。これは生で見たかったな。
※DAY 2
■オゾマトリ 昨日に引き続き出演。放送された何曲かだけではつかめないけど、グルーヴ感があるし、その場にいたら気持ちよく踊れるだろうな、と思った。■ザ・トロージャンズ おー!まだやってるのかギャズ・メイオール。しかもまったく変わっとらんじゃないか。あ、トロージャンズのCDも持ってたな。リストに追加しなきゃ。
■アニマルハウス 元…なんのバンドだったっけ?うーん、もひとつピンとこなかった。ごめん。
■シーガル・スクリーミング・キス・ハー・キス・ハー クール。カッコいいおねえさんのバンド。「不良帰国子女」って感じね。中指立てちゃう。
■ブルー・ハーブ ピアノにのせて「詩の朗読」をやるスタイル。知らなかった。メッセージを伝えようとする意図はそのままに、日本語の言葉の響きを聴かせようとしているように見受けられる。そこが面白い。60年代ビートニクそのままではなく、明らかにヒップホップを通過したポエム・リーディング。
■KEMURI 元気のいいスカコアを聴かせる、というよりスピリチュアルでピースフルなステージ。大人のスカコア?いいです。
■ジェス・クライン 悪くないけど、60年代女性フォークシンガーとの違いは?と聞かれるとツライ。ここでも「現代」とどう切り結んでいくか、という課題が浮き上がってるように感じるんですけど。
■ヨ・ラ・テンゴ ユニークだし、センスの良さを感じさせるが、放送された1曲では、分かりにくすぎる。曲にはいるのかな…と思ってたらそのまま終わっちゃうんだもん。
■ラフィー・タフィー 「君が代」歌ってたんだけど、清志郎がこれをやるってのは、かなり「80年代的センス」に基づいてるな、と思う。「国旗・国歌法案」がすんなり国会を通ってしまう(みんなどうでもいいんだよ)今の世の中に、この曲をやる意味・意義など、もはやない。せいぜい筑紫哲也が喜ぶ程度。そういう「時代との感覚のずれ」を、この人に関しては最近すごく感じるようになってきた。もちろん、昔から好きで、尊敬してはいるんだけど。
■ゆらゆら帝国 これはカッコいい!今回の目玉か。見た目は悪いんだけど(すいません)、音楽性、演奏力、どれをとってもすばらしい。時代性などまったく顧みていないのに、結果として圧倒的なまでの「現代性」を獲得しているようにさえ思う。うーん、70年代だ。苗場より「京大西部講堂」が似合うバンドね。
■ソニック・ユース 昔何度かライヴに行ったし、CDも持ってたけど、はっきり言って彼らの音楽はよく分からない。カッコいいとは思うけど。それでも彼らがやるノイズは大好きだ。必ずといっていいほど、曲の最後はノイズになだれこむ。継続した時間耳障りなノイズを聞かされ続けていると、ワケの分からない叫び声をあげて、暴れ出したくなってくる。その瞬間が好きなのだ。まったく変わっていなくて、よかった。それにしてもキム・ゴードン。もう50近いらしいのに、全然見えないー。ああいうおばさんになろうね>女性の皆さん。
■モグワイ 全然知らないんだけど、インストゥルメンタルなのかな(放映された2曲では歌ってなかった)。独自の音世界を持つ、レベルの高いバンドだと感じた。いい。
■KELIS ぶっちゃけていうと、TLCなんかのフィーメール・ブラック・コンテンポラリーなんだけど、すごくエモーショナルなものを感じた。なんか不思議な感覚。
■ソウル・フラワー・ユニオン 元ニューエスト・モデルVo.中川さん…だっけ。基本的な音楽性は変わってない。いい。この人今でも魅力的なヴォーカリストだと思う。
■RUN DMC 「元祖ヒップホップ」といっていいだろう、この人達。長いよね。気合い入ってるし、盛り上げ方うまいし、さすが貫禄がある。こりゃ踊れるでしょう。
※DAY 3
■ミサイル・ガール・スクート このバンド、前に名古屋のテレビ局に勤めてる友達が教えてくれたんだ、確か。まあ「ありがち」な音(いわゆる「ミクスチャー」)なんだけど、女性のツインヴォーカルってのが面白いし、元気があって楽しいね。■ゼブラヘッド そこそこハードで、メロディがよくて…。けっこういいと思った。ラップもはまってる。
■フィラ・ブラジリア 落ち着いた感じのインスト。ライヴより、夜、車に乗りながら聴きたい音。
■トップローダー 「70年代」って最近のトレンド(笑)じゃないかと思うんだけど、このバンドも70年代の匂いがするね。しっかりした「歌」を聴かせてくれる。しかしこういうバンドが出ているところに、フジロックの懐の深さみたいなものを感じますな。すごくよかった。
■バッファロー・ドーター これはいい!気に入った。昔見た「非常階段」ってノイズユニットを思い出した。「普通の服着て危ないことやっちゃう」タイプの人達ね。うん、カッコいい。キーボードの女性のダサいワンピースなんて最高。こういうのでダイヴやモッシュやるんだよ。
■エラスティカ 80年代的ニューウェイヴって感じか。好みの音じゃないけど、悪くはない。
■ラムスタイン ジャーマン・インダストリアル?ぼくらが考える典型的ドイツのイメージそのままって感じじゃない、これじゃ。
■Boom Boom Satelites ごめん、どこがいいのか分からなかった。客はのってたけど。
■ア・パーフェクト・サークル Vo.の人、Toolなんだね。ニール・ヤングっぽい哀愁を帯びた、いい感じの歌い方なんだけど、この人、なぜかパンツ一丁だし、目がいっちゃってるし、動き変だし…(インタヴューの時は知的で普通の感じだったけど)。とにかくすごい存在感だ。
■イアン・ブラウン この人はもと…何だっけ(怒られるな)?音楽性についてはよく分からないけど、歌がヒドすぎ。友達のヘタなカラオケ我慢して聞いてる気分になった。客なめてるとしか思えない。
■電気グルーヴ ライヴの前に各バンドが一言コメントするんだけど、どいつもこいつも「You're watching WOWOW」ばかりで芸がない。その点、卓球はさすが。「これから電気グルーヴのライヴです。その前に、コマーシャル!」。笑えた(WOWOWはCMなんてない)。曲もいいけど、MCを聞きたかった。彼らのMCはむちゃくちゃ面白いからね。
■プライマル・スクリーム ボビーってボブ・ディランに似てきてない?昔から音楽的にはどうってことないと思うけど、バンドとしての勢い、実力は充分感じられるライヴだった。実際、その場にいたらノリノリで踊ってただろうな。
一気にいっちゃった。どんなもんでしょう?バンドによってはものすごく的はずれなコメントしてるんだろうなあ。もうビシバシ指摘してくださいね。去年も思ったんだけど、フジロックの映像を見るたびに、世界はもちろん、日本だけでも本当に色んな音楽性を持ったバンドが活動してるんだなあ、と。すごく勉強になりました。いやー、死ぬまでに1回は行ってみたいね、フジロック。
個別リンク:http://www.mine-d.com/article/archives/2004/06/00wowow.html|↑