Show Reports
サマーソニック01(8月18日・大阪)
今年で2年目になるサマーソニック。見たいと思っていたスリップノットとマリリン・マンソンが出るって事で、大阪初日を見に行ってきた。今回は、当サイトのBBSにいつも書き込んでくれている「ガッツちょろ松」さん(「○○松」の部分は書き込むBBSによって変わる)とも会うことができ、非常に楽しい思い出になった。
それにしても、若干の出演アーティストの違いはあるとはいえ、東京、大阪の1、2日目の出演メンバーをゴソッと入れ換えるという、このフェスの性格を思うたび、次のような光景を思い浮かべてしまう。つまり…1日目の深夜、東名高速小牧インター付近をすれ違う、それぞれのメンバー全員を乗せた観光バス…。修学旅行じゃないんだから、まさか全員を1台のバスに乗せたりするワケがないのだが、「そうだったらいいなあ…」などと思ってしまうのはおれだけか。すれ違いざま、「おーい!」と手を振り会うそれぞれのバスの乗客達とか、「自分ら、ここで十分ッス」と謙遜して、補助席に座っているスリップノットのメンバー(あのカッコのまま)とか…。
当日。去年ほどではないにしろ、やはり暑い。「コスモスクエア」駅で降りて会場に向かう。ちょうど「サルティンバンコ」が開催されていたみたいで、駅すぐ横にテントが立っていた。10分あまり歩いて会場へ。さて、公演前一時的に当サイトで公開していた「私的サマソニガイド」を読んでくれた人は分かると思うが、昨年はWTCの「コスモタワー」という、バカ高いビルの手前にステージが構築されていたのだが、今年はタワーに向かって右側、ちょうど「トレードセンター前」駅の手前にステージか来る格好となった。という事はつまり、会場全体が「横長」になってしまったワケなのだが、おれ的には去年の方が断然よかった。というのも、昨年のように会場が縦長だと、前の方は盛り上がって混雑しているが、後の方はシートを引いて寝転がって見る…といった、各人の好みに合わせた見方ができたのだが、今回のように横長だと、後の方といえどすぐ売店などが迫ってくるので、ゆったり寝転がって…などという見方はとうていムリなのである。加えて、今年は告知が功を奏したのか知名度が上がってきたのか、確実に去年より客が増えている…そんな風に感じた。とにかく終始ゴミゴミしている雰囲気。ちなみに、会場が横長になった事で、入口も北側、南側の2箇所になった。
最初はステージ2から見るつもりだったのだが、リストバンドを交換しがてら(ちなみに、いきなりステージ2に行ってもリストバンド交換はできます)ステージ1で演奏しているジッタリン・ジンを見る。パンキッシュで少しロカビリチックな感じ。意外とハードだった。ステージ2に向かう道すがら、ホワイトベリーがカヴァーしてヒットした「夏祭り」が聞こえてくる。これだけなら、現在7歳の娘を連れてきてやってもいいほど。なにしろ大好きなのだ、この曲が。しかしまあ、最後までつき合わせてマリマンのケツを見せるのも教育上どうかと思うので…。
ひとつ気づいたのだが、今年はタコ焼きや焼きそばやビールなんかをぼったくり値段で売る「屋台」が、ステージ1と2の間の道にやたら出ていた。去年はほとんど見なかったように思うのだが、これもフェスの「認知度」が上がってきた証拠なのだろうか。徒歩10分あまりかけてステージ2へ。
■SMORGAS
日本のバンド。ヘヴィなリフにラップ…という、もう今日日掃いて捨てるほどいるスタイルなのだが(ターンテーブルはなし)、なんの、なかなかノセるノセる。朝の11時からみんなモッシュだダイヴだと元気元気。まさに暴れるには持ってこいの音。同時にスコーンと抜けるような明るさもあって、けっこういい印象を持った。だからといってCDを買おうとまでは思わないが。mc2人のうち、髪の長い方の人。彼のキャラがめちゃくちゃ面白い。山塚EYEなんかに通じるような、躁病的なアブナさがある。セットの鉄柱のてっぺんまで昇っていた。
ビールを飲みながらステージ2前にて休憩。車でこっちに向かっているらしいガッツさんとケータイメールで連絡を取り合ったり、自分のBBSに実況書き込みをしてみたり、同日千葉マリンスタジアムにいる、おなじみアルさんと報告し会ったり…。次のCosmic Rough Ridersはパスさせてもらって、韓国のカリスマアーティストだという噂のSeotaiji(ソテジ)を見るために、ステージ1に移動。
■Seotaiji
音的には、もろにKORNを思わせるヘヴィかつダークなサウンド…時折mcが入ってラップで煽る…という感じのステージ。もう日本とか韓国とかは、全然関係ない。なかなかカッコいいと思った。ただし、ちょいファッションがダ○イのはご愛敬か。…しかし、だ。このソテジのファンの女の子…どうやら韓国からツアーでやってきたみたいなのだが…彼女らのノリ方が、まったく異様なのだ。客として、このサイトで取り上げているようなロックバンドとの距離の取り方とはまったく違う…そう、たとえて言うなら今の「グレイ」ファンの女の子や、一昔前の「X」ファンの女の子と同じ空気を感じた。とはいえ、前述したような音楽性だから、ノリ方としてはもう、ヘッドバンキングはやる、モッシュはやる…という、まさに「暴れるグレイファン」といった様相なのだが、そのノリ方にしても、「ここで頭振る」「ここでモッシュ」といった具合に、完全に統制がとれているのだ。なにげなくボーっと見ていたら、いきなり近くでそんなノリを始めたもんだから、周りの客はびっくりするやらおかしいやらで、完全に面食らっていた。けっきょくソテジ自身のステージより、コリアンギャルの様子を見ている方が面白い…という皮肉な結果になってしまって、おれも思わず写真を撮ってしまった。繰り返すが、ソテジさん自身の音楽性はそう悪くないと思うのだが…。

局所的に盛り上がるソテジファンの女子
さて、ステージ2で「And You Will Know Us By The Trail Of The Dead」(あー!長ぇーよ、もう)を見るために、ソテジさんがまだやっていたが、途中で抜ける。
■And You Will Know Us By The Trail Of The Dead
このバンドの音楽性を正確に表す言葉を、おれは知らないのだが…まあ、シンプルなロックンロールだが、非常にエモーショナルなものを感じさせる、といったところか。ギターとドラムの人が曲ごとにパートを交代したりする場面も。「パンク」というほど激しくはないし、グルーヴでノセるというタイプでもない。客もわりあい静かな反応…。メンバーも、どちらかというと淡々と演奏しているように見えるのだが、ベースの人など、時折痙攣したような激しいアクションを見せる。総じていうと、この日のステージではイマイチこのバンド本来の持ち味が出きっていなかったように感じた。ただ、最後では一気に乱れ、ドラムセットを投げ飛ばし、ギター、ベースは楽器をアンプにこすりつけて「ガガガガガ…」とノイズを出し始めた。なんと、この時点で初めて「こ、これは…!」という感じで客が前にどーっと押し寄せ、前方が騒然となっていた。持ち時間がもっとあれば…という気もした。
インターバルは、またもステージ2前に座り込んで休憩。ビールを飲みつつ、BBSに書き込み、ガッツさん、アルさんとケータイメールで連絡を取り合う。
次のMy Vitriolも見たかったのだが、ステージ1でThe Mad Capsule Marketsが始まるため、最初の少しだけを、すぐ出られるように出入口付近で見た。当然、きちんと論評できる状態ではないのだが、なかなかヨサゲ。キャッチーで、スケールがでかそうな音。売れそう?…と、ここでガッツさんから「今着きました」との電話が。声を聞くのも初めてだったのだが、すごく愛想のいい感じ。すぐにステージ1に向かう。
「今どこにいます?」「入口入ったところですー」「そしたら、入ってすぐのところに会場の見取り図みたいなの、あるでしょ?」「はい」「その前で待ってるから」「分かりましたー」…。「もしもし?今どこにいます?」「その看板の前にいますー」「あ?…おれもその前にいるんやけど…」などと混乱したのは、先述したように出入口が二つになってしまったためなのだ。電話で話しながら「おーい!」という感じで手を振り合って、ご対面ー。ガッツさん、彼女さん、そして彼女さんのお姉さんの3人で来られていた。
初めてお会いするガッツさん。掲示板では、いつも3ひねり、4ひねりしたようなハイパーな書き込みをされる方(全体の4分の1くらいが理解できない、という場合が多い)なので、いったいどんな人なのだろう、と思っていたのだが、実際会ってみるとこれがもう、いたって気さくで優しくて男前な、ナイスガイそのものなのだった。彼女さん、彼女姉さんもこのサイトを見ていただいているようで、なんかもう「会った瞬間意気投合!」という感じで、まさに「好感触(はぁと)」な出会いだったワケだ。
さて、出会いの余韻に浸っている間もなく、マッドのステージが始まるため、前方に。
■The Mad Capsule Markets
昨年に引き続きステージ1に登場のマッド。なにしろ客自体が多い!絶対去年の4割増しくらい行ってる!などと思いつつ、ガッツさん達となんとか前に行ってみる。
新曲も数曲あったようだが、メインは昨年と同様、「OSC-DIS」からの選曲。去年初めて見てからCDを聴いたりしていたので、さすがに1年前のようなインパクトはなかったが、それでもカッコいい事には変わりない。テクノ。グルーヴ。ハードエッヂなギター…。文句なし。欲を言えば、見た目にもっと凝ってくれて、ショウアップしてくれるとうれしいのだが。例えば、CDジャケのあのサイボーグチックなギアを身に付けて演奏するとか…。や、というのも、後の方でそういう、「見た目に凝りまくってる」バンドが出てくるもので…。
しかし、こんな具合に客がジャンプし出すと、今年も出ました、サマソニ大阪名物「砂ぼこり」。別名「スモークいらず」。これへの対策としては、バンダナで口をカヴァーするという「西部劇の列車強盗」スタイルをとっている人が見受けられた。個人的にアレはちょっとなぁ…などと思ってしまうのだが、まさか風邪ひいたときみたいなマスクをするワケにもいかんし、なんかいい対策案はないかね。ちょっとマジで考えなければいけないほど、すごいです。特に前の方。来年行く人は気に留めておいて下さい。しかしなあ、マリンスタジアムには、なにやらマットを芝生部分全面にひいてたらしいじゃないか。大阪もそれくらいやっていいんでないの?
さて、ガッツさん達は着いてすぐマッドのライヴになだれ込んでるワケで、ノドも渇いてりゃお腹も空いてるだろう、という事で、ここでいったん昼ご飯を食べに行こうか、という事になった。その前にかき氷をおごってもらって、会場近くでしばし歓談。ガッツさんも、彼女さん、彼女姉さんの美女お二人もノリがよく、話が弾んですごく楽しい。ホントに初めて会った気が、まったくしないほど。
モノレールの線路を渡って向かい側のATCの中で、どこか食べられる所はないか…と探す。ピザ屋があったので「じゃ、ここで」って事で腰を落ち着ける。他にも一目でサマソニから流れてきたと分かる客がちらほら。
「せっかくだから飲もうか」という話になり、メニューを見てみると…ワインが。ワインが安い。普通グラスで300円くらいはすると思うのだが、そこはなんと1杯90円。「じゃ、この際ボトルで」って事で「マグナム瓶」980円(1000円だったか?)を注文。来てみるとこれがホントにマーグナム!1.5リットルくらいあったんじゃないか。彼女姉さんは飲まないのだが、残り3人でこのド級ボトルを空けつつ、色々話した。ガッツさんも見た目のさわやかさとは裏腹に、落ち込むと2時間くらい壁を見つめているような人らしく、なにかそういう「どこか確実に屈折しているような」価値観というのは、はっきり言葉にしなくてもうちの掲示板に集まってくれる人には皆、共通している感覚なのでは…などという話をしていた。今考えてみると彼女さん(ガッツさんは「姫」と呼ばれる)、彼女姉さんのご本名も聞きそびれてしまったのだが、まあいいか。美女お二人が「まいん・でぃーさんはぁ…」という感じで呼んでくださるのが、妙に心地よかった。とにかくそうやって話しているのが、無性にうれしく、楽しかった。こういう事を言うと怒られるかもしれないが、はっきりいってこの時点でフェスの事はもう、どうでもよくなりつつあったのだ。朝からビールは浴びるように飲んでいたし、この「マーグナム」ワインのおかげで、すっかりできあがりつつあった。
さて、せっかくなので会場に戻り、ライヴを堪能する事に。ちょうどZebraheadの途中くらいからステージ1に突入。
■Zebrahead
そんな感じでヘロヘロになりながらも眼をギラギラさせ、ガッツさんと二人で暴れる。はっきりいってどんな曲をやっていたかは全然覚えていないのだが、とにかくリズムに合わせて首を振る。普通に暴れてると倒れそうなので、ブロック仕切りのためのロープにつかまりながら体を動かす。おれ自身は覚えていないのだが、ガッツさんに聞いたところでは、警備係のにいちゃんにアタックして吹っ飛ばしていたらしい。…ごめんね。
Zebraheadのメンバーが、曲間でやけに長い英語のmcをしていたのが気になった。どうも下ネタに終始していたらしいのだが、あんなの普通の日本人に聞き取れるワケがない。まったく意味がない。「Speak Japanese!」と怒鳴ってみたりしたのだが。まあ、今回のゼブラのようなケースは問題外だとしても、どうも欧米のミュージシャン連中は総じて、日本人の英語レヴェルの実態についての知識があまりにも欠落しているように感じる。想像するにこれは、ふだん彼らが接している「日本人」というのがバリバリに英語がしゃべれるネイティヴの「日系」人だったりする事から起因しているのではないかと思うが、イヴェンター連中はもっと、普通に英語でしゃべっていても日本では通じないんだ、という事をヤツらに教え込んでやるべきである。で、客は客でいいかげんな反応しかしないものだから、よけいそういう傾向に拍車がかかるのだ。例えば、よくある来日ライヴ光景。「Hello! Japan!」「イエー!」「Are you having a good time?」「イエー!」「%^@*;*+=(&%$#=~|!`@?」「イ、イエー…」って、こういうの、よくあるでしょ?一時英会話学校に通っていた頃に痛感した事なのだが、意味が通じてないのに、通じているように振る舞ってしまうのは、サイアクなコミュニケーションのあり方だ。それがいちばんダメだ。では、どうすればいいか?もちろん、分からない時は分からない事を意思表示してやればいいのである。「%^@*;*+=(&%$#=~|!`@?」などと呼びかけてきても、お互い顔を見合わせ、首を傾げ、アメリカ人がよくやるような具合に肩をすくめ、「通じてない」事を、ヤツらに教えてやるのだ。そうすれば、ヤツらも日本でやる時はコミュニケーションの方法を少しは考え直そう、という気になるだろう。
さて、この辺りになると、おれ自身のコンディションが相当ヤバくなってきていた。周りから見ると、確実に「危ない」人になりつつあったのだ。判断能力も低下していき、ワケの分からない行動をとりはじめる(この後すごい事になってしまうのだ)。次のスリップノットの前に、どうしてもタバコが吸いたくなってしまって、ガッツさんに「ちょっとタバコ買ってくる。始まったら、先に行ってて」と言い残してタバコを買いに行ってしまった。別にどうしてもタバコを吸わなきゃならないワケではないし、後で調べたらタバコは残っていた。WTC内に買いに行ってなんとか見つけた後、戻ってきてみるともうスリップノットのステージが始まっていた。ガッツさんを探してみたが、さっき一緒にいた場所さえ分からない状態になってきてしまっているので、どうしようもない。とりあえずできるだけ前に行ってみる事にする。
■Slipknot
CDのレヴューも書いているが、はっきりいってこのバンドはCD作品を取り上げてどうのこうの言うより、ぜったいライヴ!のバンドなのだ。そう思う。
あの醜悪な仮面をかぶったメンバーがステージ上に勢揃いしている、それだけでも迫力がある。暑いのにみんなしっかり長袖のツナギだ。フリーキーだ。気合いだ。客の盛り上がり方も尋常ではなく、前の方はモッシュ…というより、もう満員電車状態で、ほとんど身動きも取れない印象だった。
CDの印象から、mcはいっさいなし、ひたすら曲を演奏する…というスタイルを予想していたのだが、殊の外エンタテインしていたというか、曲の並びも盛り上がりを考慮して考えられていたし、カタコトの日本語で積極的にコミュニケートしようとする姿勢は、「誠実」という言葉さえイメージさせられた。「People=Shit」という、彼らのスローガンとは裏腹に。しかし、あの格好で「コンニチハ、オオサカ」と言われた日には、思わずコケそうになってしまったが。
よく確認できなかったのだが、二つあるドラムセットが移動していたという話も聞いているし、けっこう金がかかっているようだった。そういえば雑誌に載っていた来日前のインタヴューで、「サマソニにはセットを全部持って行くから、期待してくれ」と言っていたのを思い出した。うーん、やっぱり見た目とは裏腹に、根はいいヤツだよ、彼ら絶対。途中、「オマエラ、スワレ」といったん客を全員座らせてから、曲の盛り上がりに合わせて一気にジャンプさせるという演出なんかもあった。
さて、スリップノットのステージの間中、おれは本部席らしきヤグラの横あたりで、またもやこけないようにブロック分けの鉄柱にしがみついて首を振っていたのだが、前述したようにかなり「ヤバイ」状態で、周りから見るとはっきりいって「危ない人」状態だったみたいで、そのうち係の男がやってきて、「後へ行ってくれ」と言いだした。確かに酔って暴れていたのは事実だが、特に周りの客にぶつかったり…という事もなかったし、その辺はこれでも注意して暴れていたので、「なんでここで見たらあかんの?」と聞くと、「周りの迷惑になるからや。暴れるなら後へ行け」と言う。「そんなん言うたかって、前で見たいやんけ!」というと、「それなら前へ行け!」と宣った。「よっしゃ。ええねんな!」という事で、もう「売り言葉に買い言葉」といった感じだったので、柵を飛び越え、一気に前へ突進した。性格的に人を押しのけて前へ行くというのがキライなので、あまりこういう事はしたくないのだが、そういう事情で頭に血が上っていた事もあり、「はいはい、許可もらってるからね。開けて開けて」という感じで、ほとんどかぶりつきの場所まで。そのままステージ終了まで見たのだが…しかし、だ。よくよく考えてみると、たかがイヴェンター風情に「後へ行け」だの「前へ行け」なんて言葉遣いをされる筋合いはねえ。警備上注意を受ける事自体は別に構わないし、向こうにも向こうの考え方があるだろう。だが、ものの言い方には気をつけないといけない。酔って暴れていようと、おれは犯罪者ではないし、ヤツらは警官などではない。「これは一言いうたらなあかん」とさっきの場所に戻り(バンドはアンコールに応えていたと思う)、若いヤツに「さっきのヤツ呼んでくれ」と申し出た。「今忙しいので出てこれない」などとたわけたことをぬかしやがるので、「ええから責任者呼んでこい!」と、ちょいヤ○ザテイストも醸しだしつつ、待っているとさっきの男が来た。本部エリアに入り、二人で座り込んで話す。彼曰く「スリップノットのライヴがどういうライヴか分かっているつもりだし、できるだけ前に行ってほしいと思っている」「それは分かるけど、これだけの客だし、なかなか簡単には前に行けない。ともかく、あんたに『前へ行け』だの『後へ行け』だの言われる筋合いはない。その事については謝ってもらう」「まあ、さっきは興奮していたので…。すいませんでした」「よっしゃ」という事で握手して別れた。それにしても、去年のアスキック女といい、サマソニではなぜか必ず誰かといざこざを起こしているような気がする…。
さて、一息ついて、ノドが渇いたのでビールでも飲もうと思ったのだが…財布がない。先述したようにさんざんアルコールが入って酔っぱらっていたし、フェス、ガッツさん達と初めて会う、そういった状況でハイになっていたためか、どうにもやることが「スカタン」になってきてしまっている。スリップノットで前に行く際、ポケットの中の財布やカギやタバコやら、サングラスやらを全部まとめてリュックの中に放り込んでおいたはずなのに、肝心の財布だけがない。ない。どれだけ探してもない。ヒジョーにヤバイ。現金はたかが知れてるのだが、カード類など一切合財を入れているし、家に帰って嫁に何を言われるか…と考えただけでも恐ろしい。一応落とし物係に「財布なんて届いてないですよねぇ…」と聞いてみたのだが、やはりない。ほとほと困って、もう一度リュックをひっくり返して探すが、見つからず。絶望的な気分でもう一度落とし物係を見やると、なんと係のおねえちゃんが見慣れた財布を手にしている!「そ、それです!名前は○○です!」思わず叫んでしまった。ああ、よかった。顔面蒼白になっていたので、本当にホッとした。中身もそのままだ。届けてくれた人、本当にありがとう。これでビールが飲める。はぁ、一時はどうなることかと思ったよ。
…しばらくして、何かがおかしいような気がしてきた…。今おれは財布をどこに入れたんだ?「もちろん、いつものように尻ポケットに…あ」ないのだ。ないのだ。またしても落としてしまったのだ。「お前は今、心の底から反省していたはずだよな?」…はい。「泣きそうになっていたよな?」…はい。「なのに、なんで戻った先からもう一回亡くすんじゃい!」すいませーん(泣)!と心の声にどやされつつ、またもやポケット、リュックをひっくり返すが、ない。ビールを買った時に落としたみたいだ。本当に、「どうやったらそんなマヌケな事ができるんだ?」と自分でも思うのだが、けっこうこの手の致命的な事をやってしまう人間なのだ。さすがに二度目はないよな…と半ば諦めつつ、さっきのおねえさんに「すいません、また財布落としてしまったんですが…」と聞いてみたが(もちろん、死ぬほど恥ずかしい)、届いてない。一度戻ってきただけに、よけい悔やまれるよなぁ…などと、またもやどん底の気分に浸っていると、落とし物係でもう一度奇跡の光景が…。届いている!「あ、ありがどーございまずー」と泣き崩れそうになりながら返してもらって、「あの方が届けてくださったんです」と指さされた人を全力で追いかけてお礼を言おうと思ったのだが、見失ってしまった。…はぁ。疲れた。自分のアホさ加減にあきれると同時に、なんだかんだ言いつつロックファン最高!などと手前勝手な感謝の念でいっぱいになっていた。普通の状況なら、まずこういう事は起こらないだろう。「あ、財布落ちてる。中身入ってる。もらっとこー」となっても全然不思議じゃないのに…。とにかく、届けてくれた方、本当にありがとうございました。
■Marilyn Manson
マリマンのステージは後の方から、半分スクリーンの映像を見ながら見物した。
この人のCDは一枚も持っていないし、たぶんこの先も聴こうとは思わないだろうと思う。だけど、この人のステージだけは、ぜひ一度見ておきたいと思っていた。凝った衣装、大道具小道具使い倒しの構成…もはやライヴというより「ショウ」と言った方が正しいだろう。「今、この場で、マリリン・マンソンが生でパフォームしているんだ」と思っただけでゾクゾクしてくる。
思うのだが、この人、ロックに対する思い入れはさほど強くないのではないか。自分の表現したい事を体現するのに、たまたまいちばん適しているからロックという手法をとっているだけで、まず「『表現者』としてのマリリン・マンソン」ありき、なのだ。とにかくライヴとしてどうのこうの、というよりもあくまで「マリリン・マンソン・ショウ」なのである。そんな気がした。客も、ノルとか暴れるというよりも、じっと凝視している…といった感じだった。
でもって、この人の場合「どこで」やるか、というのでけっこう意味が違ってくると思う。宗教色の強いアメリカ国内で、こういうショウをやるなら、それはインパクトがあるし、あえて背徳的な表現をすることの意義もあると思うのだが、キリスト教的抑圧のまったくない日本人の立場としては、ああいう事をやってもイマイチ、ピンとこない。最後の「銃でできた十字架」の意味も、よく分からなかった。まあ、見ているだけでも「美しい」し、美術的観点からみても質の高いショウだという事に変わりはないのだが…。
これでこの日のライヴはすべて終了。ガッツさんに電話して(ステージ2に行っておられたよう)、帰る前にもう一度お会いすることに。出口をひとつに制限しているため(なぜわざわざそんな事するんだろう?)、会場から出るのに、死ぬほど時間がかかってしまった。ガッツさん達と再会し、上述した事件の事なんかを話した。最後にみんなで写真を撮って、握手して別れた。名残惜しい。でも本当にお会いできてよかった。ぜひまた遊びましょう。
さて、2年連続でサマーソニックに参加したワケだが(とは言っても両方1日だけ)、今年は横長の会場設定もあってか、イマイチ気に入らない部分があった。無意味なブロック制もとっとと廃止してほしい(フジロックで問題ないのだ。消防法とか、関係ないだろう)。あの砂ぼこりも、なにか対策をとってほしい気もする…。とはいえ、メンツ的には毎年いい所をついてくるように思うし、来年も出演バンド次第ではまた参加するかもしれない。
■写真コーナー
昨年参加した時にRHCPのTシャツを着ている人を多く見かけたので、今年は急ごしらえの名刺(もちろん、サイトの)を作って持っていき、Tシャツ着用の人に片っ端から配って営業しつつ、写真を撮らせてもらおうと思っていたのだ。しかし。今年はなぜかTシャツを着ている人が少なく、おれが確認できたのは二人だけ、しかも一人は近くに行く事ができず、撮らせてもらえずじまいだった。それでも、お一人だけしっかり撮らせてもらいました。お名前「ユースケ」さん。お願いすると、気前よくオチャメなポーズをとってくれた。どうもありがとう。
しかしそのフロントのイラスト…おれが92年頃に入っていたオフィシャルファンクラブのIDカードに書かれているのと同じだし、ロゴのはげ落ち具合といい、相当年季入ってるよなぁ。かなりの古参ファンとお見受けしましたが…。もしこれ見てたら、ぜひ掲示板にでも書き込みしてやってください。
えー、次は…見かけた瞬間に「し、写真撮らせてくださいっ」と衝動的にお願いしてしまった、妖艶な美女。キマリすぎてます。たぶんマリリン・マンソンのファンだよね…。うっかりしていて、名刺渡すのも、掲載していいかどうか聞くのも忘れてしまったのだが、こらえきれずにアップしてしまいました。ごめんなさい。
最後に、ガッツさんの写真を。「サイトには載せないけど…」と言いつつ、あくまで記念のために撮っていたのだが、「載せてもらってもいいッスよ。その代わりアニキの写真も」とおっしゃった。うーん…一応顔はさらさない方向で行ってるので、今回はガッツさんのも、おれのも載せないでおこうかと思ったのだが…いつも掲示板でガッツさんの文章に触れている人に、「彼はこんなナイスガイなんだぜ!」という所をどうしても見てほしいので、今回はズルイようだがガッツさんのお写真だけ載せさせてもらう事にした。おれ自身も、来るべき時が来たら(って、どういう時なんだよ)潔く面を晒す覚悟はできているので、どうか今回だけ許してほしい。…というワケで、長くなったサマソニレポの最後は、ガッツちょろ松さんの「ガッツポーズ」でシメだ!

ガッツ!
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