Show Reports
第54回NHK紅白歌合戦(2003年12月31日・NHKホール)
ボブ・サップと曙が戦おうが猪木がボンバイエろうが、やはり見てしまうのである紅白歌合戦。1年の締めくくりとして、うだうだ文句言いつつも酒飲みながら見る紅白。これぞ正しい日本人の年越しの姿と言えるだろう。
さて、本来ならば今年1年の歌謡界(色んなフィールドを含めて)の動向を正しく反映しており、「ああ、こういう歌に囲まれて今年1年生きてきたよなぁ」と思わせてくれるのが紅白歌合戦の本来の在り方だとは思うのだが、ここで改めて記すまでもなく番組は本来の姿にはあらず、種々様々な力によって形成されたそのいびつな性格をあらわにする。もちろん、「万人を納得させられる」ような番組作りなど不可能だと言えるし、逆に言えばそうした「いびつさ」を斜に構えながら観察する事こそ、紅白を楽しむ上での最高の醍醐味ではないかとも思う。
とはいえ、やはり視聴者に対して歌そのものが持つ魅力を伝えようとする姿勢も、「紅白歌合戦」という番組が持つよい側面であると思うし、そうであるからこそ毎年見てしまうのだと言える。紅白というのはなにかこう、他の用事をしながら聞き流すような見方ではなく、「さあ大掃除も終わった、おせちの用意もOK、じっくり見たろうかい」という見られ方をする性格の番組だと思うし、そこでは歌そのもののよさや歌い手の丸裸の実力が問われる事になるのだ。今回は特にこの点にポイントを置いて、全体を眺めていきたいと思う。
各アーティストのレヴューに入る前に、まず司会者に触れておきたい。ここ数年の傾向として無難にNHKアナウンサーで占められている(総合=武内 陶子、紅=有働 由美子、膳場 貴子。白=阿部 渉、高山 哲哉)。この面々がどうにもいただけない。普段NHKしか見ていないというじいちゃんばあちゃんならいざ知らず、若い人ならこの人達の名前さえ知らないのではないか。実際、ぼくもかろうじて有働アナの名前を知っていた程度だ(実は有働、阿部両アナは3年連続司会なのだが、ほとんど印象に残っていない)。何年か前のクボジュン(久保純子アナ)ほどに華のあるキャラならまだしも、こう言っては何だが日々の心労やらストレスやらが知らず知らず目尻の辺りに出てしまっているようなおばさん連中(最年少で膳場アナの28歳)や、NHK小役人的根性がすっかり体に染みついている阿部アナ、ジジババの望む「元気のいい若い人」像を具現化したような、やたら元気と積極性だけが前に出てくる高山アナ…こういうのばかりでは見る方も萎えてしまう。この辺り、NHKは一度ちゃんと考えてみたまえ。
それでは各アーティストのレヴューに行ってみよう。今回はなんと全曲レヴューだまいったか。しかしあくまでパロディとはいえ「レヴュー」と呼ぶのもおこがましいような好き勝手な感想になってしまっている。仮にぼくと一緒にテレビを見てたら横でこういう事をぶつぶつ言うんだなぁと思って読んでいただければ幸いである。ファンの方はあまり悪く思われないよう。
■BoA/DOUBLE 普通にかわいい、歌うまい、踊りうまいで楽しめる。が、どうこう言うほど印象の残る歌ではない。「歌謡曲」としてはそこそこの出来か。
■w-inds./Long Road そこそこ歌唱力はあるのだが、声が細過ぎる。おっさんから見るとやはりなんというか圧倒的に印象が薄い。すぐに忘れてしまうだろう。てか出場2回目?マジで?
■後藤真希/オリビアを聴きながら なぜ「オリビアを聴きながら」なのかという問いには「モーニング娘。のオーディションで歌った曲」だという説明が。しかしこの人、普段カラオケなどでもこの曲を歌う事はないと別の番組で話していた。なんでやねん。誰が決めてん。意味ないやんけ。1番手で「原色GAL 派手に行くべ! 」あたりを歌っていた方がずっとインパクトがあったのではないかと思う。おっと、まるでハロプロヲタみたいな分析になっているではないか。いかんいかん。いずれにせよこういうしっとりした歌を歌うと、どうしても実力不足が露呈してしまって本人にとっても得策ではないと思うのだが。
■175R/空に唄えば
腐るほど蔓延しているモンゴル800系列(古くはブルーハーツまで遡れる)の音で、正直この手の音の氾濫には飽き飽き。本人達はがんばっているんだろうし、そこそこ力も入っているのだが、普通に見ているおっさんからすると本当にどうでもいい。来年は出ていないに5000モナー。
■愛内里菜/FULL JUMP
「ちょー聞いてぇやー。あいつどっか知らん女にメール打っとってんでめっちゃ腹立つと思わへん?うちに隠れてー。めちゃムカつくっちゅーねんどう思う?なぁ」などと深夜のファミレスでしゃべっていそうな人。やたら前向きな姿勢だけは伝わってくるが、正直ウザイ。
■EXILE/Choo Choo TRAIN
なんかメンバー見た目汚い。もうちょっとこざっぱりとしたカッコはできないものか。この原曲が流行った時も好きになれなかったが、改めて嫌いになった。それにしても途中から出てきた子供ダンサーズのダンス。その異様なうまさが気持ち悪かった。
さて、紅白と言えば毎年なにかしらテーマを決め、それに沿って歌手の歌を配置する癖があるのだが、ここで石坂浩二の曲紹介による「日本のよさを改めて見直す」的なコーナーへ。各地の地名にからんだ歌を並べる。なんとなくこのコーナーに括られた歌手は扱いが低いような気が。
■長山洋子/じょんから女節 オヤジ臭くて申し訳ないのだが、ますますチーママっぷりに磨きのかかってきたこの人は好き。やややつれて皺が目立ってきたようにも思うが。ほんの二日ほど前には「ザ・ベストテン」の特番で「ヴィーナス」を歌って意外なイメージを見せたりして、ますます魅力倍増。どや、わしがマンション買うたろか?マンション。■山本譲二/みちのくひとり旅 「正直この歌しかありませーん」状態のこの人。まあ、一年に一度この歌を聴くのも悪くはないだろう。
■水森かおり/鳥取砂丘 毎年みんな思う、「なんで出てるの?てか誰?」パターンの演歌の人。申し訳ないが顔、年齢ともに華がなくしょぼい。
■山川 豊/函館本線 この人も代表曲がないまま、なんとなく出ている印象。スタイルのつもりなのかもしれないが歌い方に癖がありすぎる。「北へ〜帰りましゅ〜」「函館〜ほんすぇぃん〜」と聞こえてしまって耳につく。
■香西かおり/無言坂 愛嬌のある顔、一歩引いた存在感…。この人の印象はいい。ここで客席からの「オヤジ声援」が飛ぶ。この、演歌歌手に対するオヤジ声援こそが紅白の特色で、「ああ、紅白見てるなぁ」という気分にさせてくれる重要な要素なのだ。
■前川 清/東京砂漠 絶対髪染めてるよなぁ、この人。いくつなんだろ?歌声はさすがにいいし、この歌も悪くない。
ここまでで「日本の旅情コーナー」は終わり。
■モーニング娘。/Go Girl〜恋のヴィクトリー〜 激しいメンバーの入れ替わりを経てさすがに一時のような勢いはなくなったが、相変わらずいいものを見せてくれるモー娘。このところ曲に恵まれていなかったように思うが、この曲はモー娘。本来の持ち味がよく出ているように感じられた。が、あまりに完成されすぎていてほとんど口パクで歌っているのでは?と思ってしまうのも事実。■Gackt/Last Song 客席中央に設置された、かなり高さのあるサブステージで歌う。この人はタレントとしてはそれなりに面白い立ち位置にいると思うのだが、歌手としては何を表現したいのかさっぱり分からないし、歌も「いい」と思った事はない。まあ好みの問題と言ってしまえばそれまでだが。
■松浦亜弥/ね〜え? 出た。この人は面白いなぁ。なんか小林幸子のような「あざとさ」があるんだよなぁ。きょうびあまり見られなくなったオールドタイプのアイドルなのだが、おそらくこの人は物心ついた頃から無意識に自己演出をやってきたのだろう。「どの角度からの顔がかわいいか」「どういった表情が愛くるしいか」といった事を、ものすごく自然に訓練してきているんだと思う。もちろん、タレント目指すような人はそういう要素がなければダメなのだが、この人の場合はその徹底加減が桁外れにものすごいのだと思う。素直にすごいと思う。でも、きっと心の中はからっぽなんだよ。それが本当のアイドル。
■布施 明/君は薔薇より美しい 前にも書いたのだが母親がファンだったのだが、若いなぁ。いくつだよ。「シクラメン」とこの歌くらいしか知らないけどがんばっている。「ベストテン」の特番にも出ていたが、なぜ年末の数日間に集中してテレビに出るのか。豆知識。この曲を作曲したのはミッキー吉野(元ゴダイゴ)。
■鳥羽一郎/兄弟船 この人も「この歌だけだよ文句あっか」って感じの人だなぁ。歌世界のドラマに感情移入できるとすばらしくよい。ところでこの、「鳥羽一郎の後ろで大漁旗を振る」役目はこのところずっとTOKIOに決まっているようだが、面白みがない。今年で言えばGacktとか長渕剛辺りにやらせる思い切りのある演出が欲しかったのだが。
■神野美伽/浮雲ふたり オーソドックスで悪くはない。その分面白みもあまりない。
■堀内孝雄/河 この人も毎年出てるなぁ。味があって悪くないのだが、あまり知った歌もないので面白くない。
■石原詢子/ふたり傘 ああ、ダメだ。特徴がなさすぎる。
■伊藤多喜雄/TAKIOのソーラン節 意外とよかったんだこれが。この人は全然知らなかったんだけど、この「ソーラン節」は確かに全国の小学校や幼稚園で踊っている(「キッズソーラン」という名前だったと思うが)。うちの子供もみんな知っていた。なんつーか血が騒ぐな。いい。ただしこの人、顔が整形に失敗したようなものすごい事になっていてそれだけは気になってしょうがなかったが。
■綾戸智絵/テネシーワルツ カッコいいおばちゃんのジャズ。ところでこの曲はみんな知ってると思うのだが、歌詞を知ったのは初めてだったので興味深かった。
I was dancin' with my darlin' to the Tennessee Waltz「テネシーワルツ」に合わせて恋人と踊っているところへ友達が来て、紹介したらそいつに恋人盗られちゃった、という歌だったのだ。なんか杏里の「悲しみが止まらない」を思い出した。「あなたに彼女〜 会わせた事を…」
When an old friend I happened to see
I introduced her to my loved one
And while they were dancin'
My friend stole my sweetheart from me.
■華原朋美 w/コロッケ/ありがとね! トモちゃんはがんばってくれればいいと思うのだが、こんな誰も知らない歌で紅白に出てもらっても…。しかもコロッケて。w/コロッケて。なんかすんげぇ安物感漂うコンビだなぁ。盛り下がる。
■谷村新司/いい日旅立ち・西へ 皺増えたなぁ。このまま年を経る毎に風船がしぼむみたいにしぼんで行くのかもしれない。歌声はさすがに衰えがない。ただ、この「続編」歌を今作って歌う意義があまり見いだせないってのはある。
■ZONE/secret base 〜君がくれたもの〜 誰ぞが脱退するようで「今夜最後の演奏」らしいが正直どうでもいい。今年は全然テレビで見なかったし曲も聴かなかったなぁ。
■さだまさし/たいせつなひと この人も定番だなぁ。年に一度くらいは歌を聴いてもいいかなぁ程度。
■女子十二楽坊・錦織 健/自由そして荒城の月 女子十二楽坊って、なんか「高級チャイニーズパブのコンパニオン」って感じな。「癒し系」がどうの言ってもけっきょくは「あの人はきれい、この人はイマイチ」といった見方しかできない。だからコンパニオン。右から4番目の人がいい(だから何列目だよ!)。錦織というので少年隊ニッキが出てきて独唱?かと思ったらオペラ歌手か。そりゃうまいけど、これなら紅白じゃなくて「オペラ歌手の歌う、日本の名歌」って企画で番組作った方がずっと「素晴らしい日本」を実感できたんじゃない?
ここでゲスト審査員の武田 真治に女子アナの一人がインタヴュー。アナ「武田さんはサックスを」武田「はい」アナ「(紅白に)出て演奏してみたいと思われますか?」武田「はい」といったやりとりの後、そのアナは「その時はぜひ紅組でお願いします」と、よく分からない事を抜かしていた。確率的には白だろうよ、普通。武田は「…?…?」といった感じでボケをかましていたのに、まったく拾ってもらえなくてかわいそう。てかこのやりとり変。
■安室奈美恵/SO CRAZY ああ。なんかもう、ただ淡々とやってます、ええ、仕事ですからとでも言いたげな覇気のないアムロ。あ、ごめんなさいおばあちゃんに預かってもらってる子供迎えに行きますんでこれで、とか言い出しそう。悲しい。思うにアムロや、BoAなどもそうだと思うがやっている音楽やダンスは、もろにアメリカの現代R&B…特にフィーメールブラックアーティストまんまで、本人達が好きなのは分かるしそれなりにセンスもあると思うのだが、あくまでこうした音楽にこだわり続ける限りどこまで行っても「本物」は越えられない。アムロのように「歌謡曲」を否定してストイックにブラックミュージック(とダンス)を追求するアーティストは、なおさら行き止まり感が強い。人ごとながらこれから先どうすんだろ?と心配になってくる。■森 進一/狼たちの遠吠え 昔のヒット曲を毎年繰り返し歌うしかないような歌手とは違い、色々な試みができる森進一はすばらしい。この曲は長渕剛が書いたものらしく、長渕本人によるギターとハーモニカの共演あり。まあいかにも長渕が書きそうな男臭い歌ではあるが、なかなかよいのではないか。森の歌唱はさすがという他ない。OK。
■森山直太朗/さくら(独唱) 冒頭に書いた「歌そのもののよさ」あるいは「歌手の丸裸の実力」というのは、この歌で強く感じる事になった。何度も何度も繰り返し口ずさまれる事に耐えうるだけの力があるのだと思う、この曲には。作曲もこなす森山Jr.は、その歌唱力、キャラの面白さも相まってめったに出ない逸材だと言えるだろう。
■浜崎あゆみ/No way to say で、逆に何かをしながら聴いたりどこかの店のBGMとして流れているのではなく、じっくり腰を据えて聴くと改めてひどいと思わされるのがこの人。やはり圧倒的に歌唱力が不足しているのだ。発声からやり直した方が…というか歌手やめた方が…おっとファンの方ごめんなさい。だってフォローしようにもNo way to say。
■ゆず/夏色など… 単独でドームクラスの公演をやるくらいのアーティストだと思うが、「原点に帰る」という意味で路上ライヴ。「とりあえず出しとかないとまずいか」みたいな判断があった故のメドレーか。まあ普段からよく聞く歌ばかりなので改めてどうという事はないが、まったりしていてよかった。というかベストテンの中継みたい。
■一青 窈/もらい泣き 若いのかおばさんなのか、キレイなのかブサイクなのかよく分からない一青窈。でも歌はいい。少々聞き飽きたが。
ここで、新しい大河ドラマで主役を務める香取慎吾その他があらわれ、白組の応援を。「〜でござる!」口調の香取にデジャブを覚えたと思ったら、それ「忍者ハットリくん」のキャラそのままじゃねーかよ!「尊皇攘夷でござる!ニンニン」とか言うのかよ。意味わかんねーよ。
■TOKIO/AMBITIOUS JAPAN! リードヴォーカル以外の歌唱力には大いに難ありなのだが、曲そのものがいいので救われている。今までTOKIOが歌った歌の中ではいちばんよかった。しかし、この曲も谷村の「いい日旅立ち」もJRのCMソングだし、「函館本線」「みちのくひとり旅」「新大阪」と来て、まるでJRが紅白の裏スポンサーのように思えてくる(ますだおかだのネタ拝借)。■aiko/えりあし 「視野が280度ある」と言われている(ぼくが言っている)aikoさん。この日は衣装のせいかやけに「かわいい」とか思ってしまった。ねっとりとした歌声は相変わらずよい。昔で言うと小坂明子っぽい声あるいはイルカ。しかし関係ないけど「イルカ」ってすごい芸名だよな、改めて見ると。
■はなわ・テツandトモ/佐賀県なんでだろう〜スペシャル合体バージョン〜 これは全然期待してなかったのだが意外によかった。はなわはカッコだけでなくなかなかパンクだと思った。モッシュとかしろよ客。「佐賀に初めてできた牛丼屋、オレンジの看板、だけど名前が『吉田家』」というネタ、普通NHKでこの手の話はタブーなのだが「吉野家」という名前を出さない事によって通ったという面白い例。だけど本当は実在するらしいよ。いいのかNHK、実名出して。テツandトモは500回くらい聞いた「昆布が海の中で出汁が出ないの〜」といったマンネリネタはつまらないが、紅白ネタはけっこう面白かった。その他大勢(「爆笑オンエアバトル」絡み)に混じって地味に出演させられていた「ますだおかだ」が少し悲しかった。M-1グランプリとか取ってるのに。
■Every Little Thing/またあした 出演が定番化してきた感のあるこの人達。まあそれなりにいい、という程度。
■CHEMISTRY/YOUR NAME NEVER GONE CHEMISTRYも同じく。なんかこの人達は「実在感覚」が薄いなぁ。意識がどこか遠くの世界へ飛んでるんじゃないか?
■島谷ひとみ/元気を出して 竹内まりやのカヴァー。なんか味気ないなぁ。この人はキレイだし、歌も下手ではないのに、すごく安物感が漂ってるんだよな。アレンジのせいかな。
■美川憲一/さそり座の女2003 飽きた。
■小林幸子/孔雀 飽きた。
■平井 堅/見上げてごらん夜の星を 今、坂本九を引っ張り出してくる意味はよく分からないが、悪くはない。映像で坂本九が出演。昔U2がルー・リードと同じ事をやっていたのを思い出した(ルー・リードは亡くなっていないが)。平井は歌唱力も表現力もすばらしいのだが、こうした共演は本人にとって得にならないのではないかと思った。坂本九という圧倒的な才能を持つヴォーカリストのすばらしさにばかり目を奪われてしまうからだ。
■藤あや子/曼珠沙華 山口百恵のカヴァーらしいが元の歌をまったく覚えていない。藤あや子自身はまあまあといったところか。
■中島美嘉/雪の華 なにかいつも思いつめているような中島さん。大丈夫ですかそのまま手首とか切らないでくださいね。大晦日に聴くにはぴったりの曲。割といい。
■ゴスペラーズ/新大阪 違う。歌詞をじっくり聴いたがこんなの「新大阪」じゃない。
ホームで手を振る君の姿を 見つめながらとか、こういうのでないと。
涙でにじむ ワシントンホテル
方位磁石も狂う 西中島南方
地下鉄御堂筋線への 乗り換えは遠いから〜
■坂本冬美/あばれ太鼓 ソフトクリームを後頭部に突き刺したような髪型で登場の坂本さん。父上を事故で亡くした事や自身の病気のせいで舞台に立つ自信がなくなり、1年近く休業していた…というストーリーを知っていれば、歌い終えた後の涙にも感情移入できたのだが(後で知った)。コメントしてあげればいいのにNHK。
■細川たかし/浪花節だよ人生は なぜか阪神タイガース姿のバックダンサーズ。あ、浪花節だからか。歌はさすが。紅白はほとんどの振り付けを南流石が手がけているようだが、なにか妙に引っかかるなぁこの人の振り付け。飽きたよ。
おなじみ、南極は昭和基地の越冬隊員の人々との中継。「大丈夫か遭難してるんじゃないか」というくらいのひげ面の人が数名。テレビ出るんだし、ひげくらい剃ってもよいのでは。
■森山良子・BEGIN・夏川りみ /涙そうそう オキナワ自体は素晴らしい歌やアーティストをたくさん輩出していていいのだが、なにかヤマトンチュの排他意識の裏返しで持ち上げているような風情がどうも気にくわない(これは女子十二楽坊にも言えるような気がする)。歌は圧倒的にいい。できれば森山良子は歌わないでくれるとよかったが。南極越冬隊員の方々の、家族へのメッセージ映像がかぶる。あざといとは思いつつもほろりと来てしまうのがおっさん。■倉木麻衣/Stay by my side 京都の東寺が映ったので、なんだもう「ゆく年くる年」かと思ったら倉木麻衣。激しくお寺という場所とかみ合っていない曲。トークになるとめちゃくちゃ素人くさい倉木さんは、もっとテレビに積極的に出ればいいのに、と思った。
■長渕 剛/しあわせになろうよ これは完全に反則。ある程度特別扱いなのはしょうがないけど、曲前のナレーションやツアーの写真、曲中のイメージ映像まで認めてしまったらダメでしょう。みんなやりたいってこういう演出。それこそPVだけ流したいって思うアーティストだって出てくるだろうに。長渕さんは、虎舞竜のヴォーカルの人とかTUBEのヴォーカルの人みたいになってきている。シャツのボタンはだけてます。曲は単純にいいと思った。この人ももっとテレビに出てくれればいいのに。
■和田アキ子/古い日記2003 KOUHAKU Remix つい先ほど曙をカエルの姿でマットに沈めたばかりのボブ・サップ選手が後ろでラップを披露する。スクラッチや過度に今風R&Bなアレンジは無理がありすぎ。「KOUHAKU Remix」とかいいですってば。クレイジーケンバンド(ケン氏が曲を提供した経緯あり)と共演すればよかったのに。出してやれよNHK。w/コロッケとか言ってるよりずっといいでしょう。
■五木ひろし/逢えて…横浜 何十年変わっていないのかこの人も。もはや義体化しているのかもしれない。紅白出場歌手はけっこう義体化率高いのかも。この人の歌も聴いておかないと年を越した気がしないなぁ。
ここで審査員へのインタヴューが挿入されたのだが、五木寛之氏の「この10年のうちの紅白でいちばん紅白らしいと思う。というのも、ややもすればサービスや趣向が先行し、歌がその中に埋没してしまう嫌いがあったが、今年は歌そのものを聴かせてくれているように感じるから」というコメントが実に素晴らしかった。ここでぼくが主張したい事を、まさに代弁してくれたと感じたし、会場では拍手が湧き起こっていた。同じように感じていた人が多かったのだろう。
その直後、おもむろに「すばらしい日本…」とセリフを読み出す有働アナ。こらー!思いっきりテーマの中に歌からめてるし!全然人の話聞いてないし!
■石川さゆり/能登半島 「津軽海峡冬景色」がヒットした後、割と二番煎じっぽい感じで作られた曲だと思い出した。ちょっとありえない出だしのメロディが面白い。この人は年齢的にはもう立派な「おばあちゃん」のはずだが、相変わらず保有する艶っぽさと、かわいらしさはすばらしい。■北島三郎/風雪ながれ旅 ああ、この人の歌も聴いておかないとなぁ。紙吹雪!紙吹雪!これだよ。歌世界に思いっきり浸るのだ。いい。カッコよすぎるぜオヤジ。
■川中美幸/おんなの一生〜汗の花〜 なんだかんだ言いつつこの人も毎年出ている。母親への気持ちを歌った曲だが、こういうストレイト過ぎる表現は鼻についてイヤ。
■氷川きよし/白雲の城 なんか常に目を見開いて歌っている氷川さん。実はそのまま失神してるんじゃないかと心配になるが大丈夫か。色んな方向に枝を伸ばしながら成長していく若木のような存在か。まだまだ荒い部分はあるが歌い手としてのポテンシャルはものすごいと思うし、何十年に一度出るか出ないかくらいの逸材なのだと思うってなんかおっさん臭いコメントだな。
■天童よしみ/美しい昔 ド演歌ではないが、この人の表現力も幅広いと感じさせられる曲。やはり実力ある人は何歌ってもいい。
■SMAP/世界に一つだけの花 歌前のメンバー一人一人のコメントは余計。そこまで大見得切るか。北島オヤジを抑えて大トリを演じたSMAP。かなり異例のことだとされているが、これはSMAPというグループではなく、まさに「世界に一つだけの花」という歌が獲得した位置なのだという事を、どうかメンバーの皆さんには肝に銘じていただきたいってまたオヤジ臭くなってるし。キムタク以外のメンバーの歌唱力があまりにも酷すぎ。どうにも後味の悪い年越しだよなぁ。
最後の審査結果発表は本当にひどかった。なんだかもう、電気消えてる電光掲示板とか紅のバケツの中に玉が一個も入ってないとか、あり得ない事だらけ。まあどっちが勝とうが負けようがどうでもいいのだが、そんだけ勝ち負けにこだわる演出しといてそれはねーだろ。プロデューサー切腹だ切腹。
懐かしい、タクトを振る宮川泰(確実に義体化)の姿を見ながら「蛍の光」を全員で歌う。ああ、そうそう。最後はこの歌で締めるんだっけ。谷村、SMAPに絡みすぎ。たっぷり見たなぁ。やっぱり紅白全部見てこそ年も越せるというもの。めちゃくちゃ疲れたけど、また気が向いたらレヴュー書こうか。今日はもう燃料切れ。グヘ。
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