Keywords

Innocence(無垢)

 ファンではない、一般のロックファンの、昔のRHCPに対するイメージ(いや、今もかな)というのは、「変態」「マッチョ」「下品」というのが相場だったろうと思う。そうした方からすると意外に思われるかもしれないが、ぼくは初期の段階からRHCPに、非常に「無垢」な一面を感じ取っていた。彼らの歌詞や発言に、「傷つきやすさ」や「ナイーブさ」といったものが表れているように感じたからだ。

 おそらく彼らがどんなにすばらしい音楽をやっていたとしても、彼らが「おれ達が一番だぜ」というような、ステロタイプなロッカーイメージしか持ち合わせていなかったとしたら、これほどファンにはならなかったと思うのだ(もちろん、そういう歌詞もあるし、マッチョな一面があることは否定しない)。

 いちばん最初に「The Uplift Mofo Party Plan」を聴いたとき、その中の「Behind The Sun」が引っかかった。ニューオリンズの空港でテープを繰り返し聞いていた時点のRHCPに対するイメージは、多分に「頭がおかしい、いかれてる」というものだったから、この曲もただ単にふざけてやってると思ったのだ。でも後によく歌詞などを調べてみると、どうも真剣なようだし、やはりこの曲自体メロディーも歌詞も「美しい」のだ。クレイジーなだけのバンドにこんな曲は書けないだろう、という結論に達した。

 彼らの「イノセンス」「ナイーヴィティ」が現れた曲は、他にも多いが、こうしたイノセンスは、彼らが体現する「西海岸文化」の感覚に特徴的だという気がする。

 一方、彼らのナイーヴさ、イノセントな面は彼らの「弱さ」でもあるわけで、自分たちの抱えた「弱さ」に耐えきれず、ドラッグに耽溺してしまったりするのかな、という風に考えたりする。

個別リンク:http://www.mine-d.com/article/archives/2004/06/innocence.html|