ドラッカー・経済人の終わり
ダイヤモンド社
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マネジメントの本を数冊読んで「ドラッカー?分かってるよフフン」といい気になっていた虚け者なmine-Dですが、総ざらいしてみなければと思い立って初の著作を読んでみたんです。そうしたらびっくりですよ。1939年に出版された著作で、「全体主義について語っている」というのは情報として知っていたのですが、ここまでシンプルかつ鋭い言説だとは思ってもみませんでした。経済論なんですね。
極端に言うとこの本で語られているテーマは「資本主義もマルクス社会主義も人間を幸せにはしない」という事です。どちらも人間を「経済人」として捉えているのですが、そうした見方は第一次世界大戦と大恐慌によって破綻した、全体主義はそこから必然的に導かれたものだと言ってます。そして重要なのは、人間を経済人として見るフレームワークではなく、より適切で新しいフレームワークを、我々人類は見いだせていない、という事をこの著書で何度も何度も述べている点だと思うんですね。そして、70年近くを経た今でも、人類が新しいフレームワークを見いだせていないという点においてはまったく同じ状況だという事です。そう考えると相当絶望的な気分にさせられる本ではあります。
けれど、この本を上梓した後、ドラッカーはアメリカに渡って精力的にマネジメントや組織運営のやり方にずーっと取り組んできた訳で、けっして絶望していた訳ではないと思います。引き続き年代順に著作を読んでいって、氏を動かした「希望」について探っていきたいと思っています。この本でも述べられていますが、おそらく氏の究極の課題は「自由で平等な社会の実現」なんだろうと、mine-Dは思っています。「利益追求が目的なのではない」と氏が繰り返し言うのはそうした軸があるからでしょうね。
それにしてもこれを書いた時にドラッカー20代ですか。あまりの「ぶれない軸」さ加減に戦慄を覚えるほどのスリリングな一冊でした。
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