asahi.com(朝日新聞社):米FRB議長、AIGに怒り 「無責任な賭けの結果だ」 – ビジネス
上院予算委員会の公聴会で同議長は「過去1年半で私を一層怒らせた出来事が一つあるとしたら、AIG以外に思い浮かぶものはない」と発言。同社の金融商品部門について「基本的には安定した保険会社に付属した(投機的な取引で知られる)ヘッジファンドだった。膨大な量の無責任な賭けをして、莫大(ばくだい)な損失を出した」と指摘した。
うーん、これどうなんでしょう。道義的に責めるのはどうかな、と思いますが。もちろん無責任で慎重さに欠ける経営姿勢は当然責められるべきではあるんですが、それをFRBの議長が言ってどうするんだという気も。あくまで仕組みというか制度設計で解決すべき問題であって、道徳心に訴えかける筋の話ではないと思います。「グリードになる自由」というものもあっていいはずですし。で、これは想像ですが、銀行や保険会社がSIV(投資ビークル)なんかを使って簿外で多額のお金をやりとりしていたためデータに上がってこず、FRBはサブプライム危機の事態を初期段階では正確に把握できなかったという経緯があるんじゃないでしょうか。だから頭に来てるんじゃないでしょうかね。
そして、規制をさらに強化していくという話なんですが、それって本当に効果があるんだろうか?と思います。だって2000年代初頭にエンロンが破綻した時に簿外取引が膨大にあったという事で大騒ぎになって、SOX法が制定されたという経緯がある…んですよね?つまり、今回の金融危機はすでに規制が強化された環境下で起こったものだったはず。
そういう規制の下で、シティ・グループなどの銀行やAIGなどの保険会社は、SIVといった仕組みを利用してB/Sを圧縮したり、CDOやCDSなどなど、金融工学という「イノベーション」も利用して、法に触れない範囲でなんとかお金をたくさん儲けようと色々画策してきた訳でしょう(普通にやっていても大もうけはできないから)。この上規制を強化しても、さらにその規制の抜け穴を考える「一枚上手の」企業が出てくると考える方が普通じゃないですか?
具体策はもちろん私なんかには思いつきませんが、もっと根本的なところから考えないと、けっきょく同じ事ではないかな、と思ったりしました。