鼎談・教えて!ニューウェイヴ

mine-D:RHCPのニューアルバムは2002年6月に発表が予定されているワケなんですけど、 5月中旬現在までにネットに出回っている新曲…すなわち「Fortune Faded」 「Universally Speaking」「Don't Forget」の3曲ですが…を聴いた限りでは、これはもう明らかに今までのサウンドとは違ったものになるだろうな、 という気がしてるんですね。

要は80年代パンク、ニューウェイヴの影響が強くなってくるだろう、と。メンバーの口からそうしたバンドの名前が出てくる事も多いし、特にジョンはその辺から多大な影響を受けているらしい…。ぼくはその辺りの音は、 まったく弱いので…というか毛嫌いして聴いてなかった方なので、一度 詳しい人に聞いてみたいと思ったんです。で、周りを見回してみるとB坊さんとbun姐以外にぴったりな人がいなかった、という事で。

というワケで、今日は「Fragile Guitarist」のB坊さんと、「lovin' spoonful」 のbunbunさん…えーと、コンビ名は「B&b」でよかったんでしたっけ?…をゲストにお招きして、色々教えていただこうと思い立ったんです。

よろしくお願いしますねー。

bunbun:えーっと、もみじまんじゅう!こんな感じでいいですか?

この企画ってちょっと前からあったんだけどなかなか 実現しないんだなって思ってたんだけど その「B&b」っていうボケをずっと考えてたから遅れたんだろ? なあ?そうだろ?とうちゃん?

mine-D: そんな事ねーよっ(笑)!

bunbun:ま、私もそんなにNEW WAVE詳しくないんでB坊さんに色々教えて頂きたいなと思っています。

B坊:おっ好み焼きぃーーー!!

これでいいのですね。…って挨拶代わりに付き合ってみましたが、にぃさんボケまで80年代ネタで来るとは徹底してますね。

mine-D: (うっせーなー…)

B坊:前置きはともかくいきなり企画をぶち壊すようでナンですが、ニューウェーヴ、私も 決して詳しいとは言えないんでそこんとこヨロシク。お手柔らかにお願いしま〜す (はぁと)。

mine-D: いやまあ、あくまでRHCPとの絡みで聞きたいだけだしね。NWのすべてをレクチャーする必要もないし。

じゃ、さっそくなんだけど、お二人とも新曲は3曲とも聴いてるんだよね?ぶっちゃけた話、あれらの曲に「ニューウェイヴ」を感じます?

bunbun: 私は「don't forget」だけ聴いてません。 あとの2曲は聴いたけど、確かに「Fortune Faded」だっけ? あれのイントロなんかはニューウェイヴっぽいですね。

と言うかね、、、ニューウェイヴ詳しくないせいか、ニューロマンティック時代のバンドを想い出すんですけどね。(笑) あれ聴くと。

でも、もう1曲のほう「universally speaking」は そんなにニューウェイヴっぽくなくない? 少なくとも私がイメージするニューウェイヴとはちょっと違う。 ただ単にメロディのきれいな曲って感じです。「don't forget」は今日辺り聴いてみますんで。

B坊:私も「don't forget」は聴いていません。というより聴けないんです〜〜。マイパソコンこのところずっと音が聞けないんで。「Fortune Faded」「universally speaking」もかなり前に2回ずつくらい聴いたきり・・・。しかもしょぼしょぼな音 で。正直言って「universally speaking」は今じゃほとんど思い出せません。そんな 状態でのコメントなので、甚だ心許ないということをお断りしておきます。

で、「ニューウェーヴ」テイストは・・・・う〜ん、あえて言えばという程度ですけど、確かに感じましたね。淡々と刻まれるビートとかメロディアスな歌とか、フィジカル感の希薄さとかに。

でもそれより「Fortune Faded」の第一印象は、「Parallel univers」っぽいな、でした。

mine-D: ああ、コード進行とか、けっこう似てるのかな…。

おれが思ったのはまず「グルーヴしてない」って事なんですよね。チャドとフリーのリズム隊で、こんな単調なリズムパターン刻んでて飽きないのかな、というかもったいないというか…。

B坊: そう!「もったいない」はまさに同感!!私も自分のサイトでも書いたんですけど、彼らがいわゆるNW的な音をやるのは演奏に余裕がありすぎる感じがして気持ち良くないんですよ。NWの人達はいっぱいいっぱいでプレイしていたと思うんですけどね。

mine-D: うんうん、分かる気がする。「V2001」の音源には「Christine」(スージー・アンド・ザ・バンシーズのカヴァー)もあるんだけど、これも含めて今聴ける曲すべてにおいて全然グルーヴ感が感じられないんですよね。それはもろに今B坊さんが言った「フィジカル感の希薄さ」って事だと思うけど。もちろんこの3曲だけですべてを判断するのは早計だし、どんなアレンジでアルバムに収録されるかって事もあるんだけどね。

bunbun: 私はFortuneもUniversallyもMDに落として死ぬ程聴いたからタイトル見ただけでメロディがグルングルン頭ン中回っちゃうし、恐らく数少ない「レッチリNW化擁護派」なのでお二人の意見とはちょっと違うこと言うかもしれない。確かにUniversallyのリズムは単調だよね。あれはもしかして「休み」用なのかも(笑)たまにはチャドもフリーも休みたいのよってそれは違うかもしれないけど、ああいうのが彼ら自身には却って新鮮なのかもよ。

グルーブもさ、感じ方は人それぞれだと思うんだけどNWっぽいことやっていながらもやっぱレッチリなんだよなぁってあの2曲を聴いて私は思った。特にサビ。2曲ともサビがね、すごいレッチリ節なの。Fortune FadedがParallel universっぽいと言うのはすごい納得。UniversallyはOTHERSIDEの陽ヴァージョンだと私は思っていますが。

mine-D: なるほどなぁ。「ビートが単調」って面でいうとCALにもそういう曲はいっぱい入ってるでしょ。例えば表題曲(「Californication」)でも、リズム自体はファンクでもなんでもないんだけどチャドのドラムってロール入れたりとか細かい技使ってて妙に「グルーヴしてる」って感じだったんだよね。それが感じられないというか…。でも、確かにああいうリズムが彼らにとっては新鮮なのかもしれないよね。そうでなきゃわざわざそんな曲作ったりしないだろうし。

bunbun: universallyには兄貴の言うようなグルーヴ感はないかもね。曲調がね、そもそもグルーヴィーじゃないしね。(笑)でも、Fortuneのほうは、私は「強力」っていうイメージがまだあるなぁ。リズムが力強いなぁと思うんですけどねぇ。大地を感じさせるというか。どなたかが仰ってましたっけ? U2みたいって。「WAR」とか、あの辺のねU2みたいな感じしますよね、確かに。

B坊: グルーヴに関しては私も感じられなくて、それが期待外れの原因になっていたのは確かです。でも最初に述べたようになにせヒドイ音で聴いているので、そのへんのコメントは控えたいところ。たぶん同じ条件で3年前に「Cal」の曲を聴いていれば大差ない印象だっただろうという気がするし。

mine-D: ところでB坊さんはジョンのサードのレヴューの中で「デペッシュ・モード」の影響を挙げてたけど…えーと、おれホントに名前だけしか知らないんですけど、もし1枚、ジョンのサウンド指向に影響を与えてるという観点からアルバムなり曲なりを選ぶとしたら、どうなるでしょ?bun姐もデペッシュ・モードは聴いてると思うんで聞かせてもらいたいんですが。

B坊: デペッシュだと「MUSIC FOR THE MASSES」「BLACK CELEBRATION」、あとジョイ・ディヴィジョン全般でしょうか。1枚じゃないけど(笑)。

mine-D: えーと、ジョイ・ディヴィジョンってのはニュー・オーダーの前身バンドでよかったんだよね、確か。

bunbun: そうですよ。

mine-D: しかし全般って…(笑)。

B坊: オリジナルは2枚しかないから入り易いよん。どっちかを聴くなら2ndにしてラストアルバム「CLOSER」がオススメ。でさらに絞り込むなら、ラストナンバー「DECADES」なんか、ジョンへの影響度かなり高い1曲といえるのでは。

bunbun: デペの影響か、、、中期のデペでしょうね。初期はエレポップみたいな感じだったし。ずばり「BLAC CELEBRATION」!このアルバムに入ってるWorld Full Of Nothing て、ジョンがソロん時にカバーしてたりするでしょ?だから。

mine-D: おお。bun姐も「BLACK CELEBRATION」ですか。とりあえずそれ当たってみるかな。ジョンがカヴァーしてるのか。

bunbun: B坊ちゃんが挙げてた「MUSIC FOR THE MASSES」って当時あまり気に入らなくてね、、、それ以来聴いてないんだわさ。BLACK もズバリこれ!みたいに書いたけど、後から思うとそれもなんか違うような気がしたりして。(苦笑)曲で言ってもいいですか?See You、 Blasphemous Rumours、Shake That Disease、Stripped とかかな。って、ただ単に自分が好きな曲書いただけだわ..........初期〜中期、中期〜現在までって分かれてるシングルコンピが出てるんでそれでも聴いてみて下さい。(笑)

ところでジョイディビって言えば、こないだ鈴木さんのサイトで読んだんだけど(ある意味パクリです。スミマセン。涙)「24 HOUR PARTY PEOPLE」っていうイギリス映画知ってます?NMEのサイトでも最近よくこの名前見かけるんだけどね。この映画のサントラでNEW ORDERがMOBYとの共演でJOY DIVISONのカバーをやってるんだけど、これのバックにビリー・コーガンとジョン・フルシアンテも参加してるそうです。映画自体はマンチェスターにあった「ハッシエンダ」というクラブを舞台にした映画だそうで、おマンチェ世代の私なんかもうハッシエンダって聞いただけで涙ちょちょ切れるね。B坊ちゃんも同じだと思うんだけど。(笑)って、もうみんなこの話題知ってた?(苦笑)

mine-D: いんや。初耳。

B坊: めっちゃそそられますな。でもいくらニューオーダー絡みとはいえビリーやジョンとおマンチェってイメージ繋がらないな。

mine-D: 確かに。でもビリー・コーガンも最初はヘヴィ・ロック路線だったけど「実はNW大好きでしたー」パターンだったんだよね。まあ、スマパンの場合は耽美的な雰囲気はもともとあったワケだけど…。ビリーとジョンって何か同じような感覚持ってるのかな。

bunbun: ギターのリフとかはすごいHR路線だよね、スマパンて。メタルとかもさぁ、様式美とか重んじるし、そういう点でNWとなんか繋がってるのかしら?

くどい位メランコリックなメロディとか、共通点あるのかもしれない。NWとは暗くて女々しくて孤独を愛する者が好む音楽。

B坊: おお〜〜、言い切りましたね。確かに「孤独を愛する」というか、好むと好まざるとに拘わらず孤独になっちゃうタイプが惹かれる音っていうかね。ジョンとビリーの共通点もそのあたりなんじゃないですか。あ、そーいやキュアやラヴロケに影響を受けたデイヴ・ナヴァロも「友達がいない子供だったよ」と言ってたな(笑)。

ところでさっき言った「CLOSER」ってアルバムには「TWENTY FOUR HOURS」って曲があるんだけど、その「24 HOUR PARTY PEOPLE」のジョンとビリーが参加してる曲ってコレなのかしら?

bunbun: 24 HOUR PARTY PEOPLEってよくわかんないけどマンデーズの曲のタイトルから取ってるみたいよ。で、N.OとMOBY+コーガン・フルシアンテはJOY DIVISIONの「NEW DAWN FADES」だそうです。

mine-D: ああ。ハピマンね(見栄はって通ぶってみる)。

B坊: ああそうか。あったよねそんな曲。ジョイ・ディヴィジョンのカヴァーは「NEW DAWN FADES」か〜。ジョンの持ち歌じゃん(笑)。そりゃ参加せずにはいられまい。

bunbun: SIX. BY SEVENのアルバムのライナーに彼らの発言が載っていて「重要なのは継続ではなく革新なんだ」と書いてあったんだけど、この言葉今のレッチリにピッタリ!と思ったんだよなぁ。グルーブ感は果たして死んだのか?どうかは、これ言ったらこの企画お終いなんだけど、やっぱ出来上がりを聴かねぇとわっかんねぇな。でも今の彼らはやる気マンマンだろうと思うし、そういう中で出来がったものが駄作な訳がないと私は信じてるので以前のようなサウンドじゃなくてもOK尿。

mine-D: まあね。確かに革新していってくれるのはいいんだけど、なぜ80年代ミュージックなの?って気もするんだよなぁ。

bunbun: 80年代はいま一番ヒップだしね。マッチョな音楽はもう全然新しくないじゃないですか?出尽くされた感あるし。

B坊: 革新については「レッチリ内部での革新」の域を出ていないのが惜しまれるところかな…と。

なぜ80年代かという点については、意外なところでアンソニーがキーなんじゃないのかな。彼がいわゆる「軟弱」な音に理解を示すようになった為に、元々あったフリーやジョンの音楽的嗜好やフェミニンな部分が表面化したっていうか。

mine-D: なるほど。アンソニーがキーなぁ。いずれにせよ、どうもシングルカットされそうな「Don't Forget (Me?)」を聴いて思うんだけど、表層的な音楽スタイルの変化そのものより、もっと内的な、原初的な表現がそのまま現れた曲って感じもするんだよね。まあ、それはそれとしてだね、NWってのはキーになることは間違いないとは思う。

B坊: あ、そうそう、パソコンの御機嫌が突然良くなったのでさっき「Fortune…」と「Univer…」聴いたんですよ。それであらためて思ったけど「universally」はかなりエコバニ(中〜後期)っぽいね。

bunbun: そうなんだ?わたし、エコバニって聴いたこと無いんだよね....

B坊: 初めて聴いた時も感じたけど、アンソニーの歌い方はイアン・マッカロクを彷彿とさせるし、サウンド自体もエコバニがやった方がしっくりくるような。ドラムはエコバニというより思わず「♪Down down, you bring me down♪」(ローゼズね)と歌い出したくなりますが。いずれにしてもUK色濃厚な曲ですな。

この曲はアルバムでは、きっとすごく美しくアレンジされているに違いないわ〜〜。お気に入りになりそうな予感(笑)。

mine-D: ところでCALツアー以降って、ライヴで何曲かNWのカヴァーしてたと思うんだけど、どんなのがあったっけ?

B坊: ええっと・・・まず始めにも出たスージー&ザ・バンシーズの「Christine」。エコー&ザ・バニーメンの「Show of strength」…この曲はごく一部だけど「Blood sugar…」にくっついて毎回プレイされています。それからPILの「Religion II」。PILはBSSMツアーでも「Poptones」がカヴァーされていますね。

mine-D: え。PiLのカヴァーなんてやってたの?「Poptones」ってこないだ借りた「メタル・ボックス」に入ってるヤツじゃない。

B坊: あとジョンのソロでいうと既にbunbunちゃんから出ているデペッシュ・モードの「World full of nothing」、ジョイ・ディヴィジョンの「New dawe fades」・・・。今思いつくのはそのくらいかなぁ。NWとは言えないけど80年代ってことで言えばボウイの「Modern love」「Cina girl」とかもありますが。

bunbunちゃん補足あったらお願いします。

bunbun: ないです。(笑) 「Christine」しか思い浮かばなかったし(苦笑)あの、わたし今初めて知ったんですけど、レッチリのブートに入ってる「Religion」ていう曲はPILの「Religion・」という曲のカバーだったんですか?てっきり新曲だと思ってました!いやぁぁぁ勉強になるなぁぁ!!!

ご覧の通りNW、マジで詳しくないんで、なんで自分がこの会話の中に居るのか不思議でしょうがないです(笑)あ、余談なんですけど、CB誌で、レコードクレクターなホニャララっちゅうバンドが、NEW WAVEを代表する3枚のアルバムとしてDepecheの「New Life」とNOの「権力の美学」フランキーゴーズトゥハリウッドのRELAXが入ってるアルバムを挙げていました。余談。

B坊: 80's半ば以降のNWは私よりずっと詳しいと思うよ。私ニュー・オーダーは「Blue Monday」しか知らないし。

フランキーのRELAX、最近CMで使われてるよね〜〜。なんかとってもヘンな感じ。西城秀樹のYMCAが大ヒットした時と同じ違和感。…ってこれこそ余談ですね。

mine-D: ところで今B坊さんがあげてくれたようなバンドって、NWとは言えけっこうヴァラエティに富んでいると思うんだけど、やっぱりなにかしらRHCPメンバーの興味を引くような共通点ってあるのかな?ま、単にその時の気分で決めた…なんてのもあるかもしれないけど。

B坊: 共通点・・・フロントマンのアクが強いとか・・(笑)。

ヴァラエティに富んでいるって言うけど、そもそもNWの音楽性って多様なのよね。決まったリズムやスタイルがあるわけじゃないし。その中ではこれらのバンドはある程度共通のイメージがあるといえるかな。みんな暗いとかね。まあ乱暴に言ってしまえば「白っぽい音」なんじゃないかと・・・。元々ロックって黒人音楽がルーツじゃない。でもNWの多くのバンドの音ってとても白人的だよね。それはとりもなおさずオリジナリティということであって、ジョンやフリーが惹かれるのもそこなんじゃないでしょうか。やっぱね、ものを創る人にとってオリジナリティの存在は何より圧倒されるものだと思うよ〜〜。

ところで前から聞きたかったんだけどmine-DさんはなんでNWを毛嫌いしているわけ?ま多分白っぽさゆえだと思うけど。

mine-D: うーん…。おれ80年代は高校〜大学と、けっこうそういう音楽にはまりそうな年齢だったワケだけど、いわゆる「洋楽」ってわざわざ自分でレコード買ってきたりして聴こうとは思わなかったんだよね。それは何故かと言うと、「MTV」の影響が強いんじゃないかと思うワケで。いわゆるトップチャートに入ってくるような曲はテレビを通じて聴いてた(&見てた)ワケだけど、その手の曲にはほとんど魅力を感じなかったんだよね。だから洋楽を聴かなかった、と。

それが偶然88年にRHCPの音に出会って「これはっ!」と感じて。当時はどこにこんなに惹かれるのか分からなかったんだけど、今考えてみるとそれは「リズム=グルーヴ感」と、「ハードコア感」なんだよね。いわゆる80年代音楽の対極にある音なワケじゃない。UMPPに入ってる「Organic Anti-Beat Box Band」ってタイトルなんかモロにそうだと思うんだけど、エレクトロニックな「MTVミュージック」に欠けていたグルーヴ感、ハードエッヂな感覚を強烈に求めていたし、RHCP自身も当時はそうだったと思うんだよね。

洋楽ロックは昔に遡って色々吸収していったけど、60年代、70年代初期くらいまでの音しか受け付けなくて、80年代ってのはごっそり抜け落ちてしまっている。ま、さっきのフランキー・ゴーズ・トゥー・ハリウッドじゃないけど、その頃のヒット曲を聴くと単純に「懐かしいー」とは思うけど。

B坊: ふ〜ん。食わず嫌いともいえるわけですね。

MTVは確かに80年代の象徴だけど、のちのオルタナに影響を与えたものはほとんどMTVやヒットチャートとは無縁なところにあったわけだし、“「MTVミュージック」に欠けていたグルーヴ感、ハードエッヂな感覚”を充分備えたバンドもいっぱいいたんですから。実際、mine-Dさんも最近聴いたPILを気に入っていたでしょ?

mine-D: うん。あと…これはNWかどうかは分からないけど、「ザ・ポップグループ」とかね。

B坊: それで“RHCP自身も当時はそうだったと思う”については、彼らもMTVを席巻しているような音楽を敵視していたことは確かだけど、NWを“「リズム=グルーヴ感」と、「ハードコア感」”の無いものとは捉えていなかったはず。

要するに、「NW(及び80's)イコールMTV」では無い!と、ここんとこ強調したいのであります!!

mine-D: ふむふむ。

B坊: まあそんなこと言っても、前にも述べたようにNWは多様であって、新曲に感じられた影響は、その中でも“「リズム=グルーヴ感」と、「ハードコア感」”の希薄なタイプのそれでしたからね〜。mine-Dさんが馴染めないのは無理ないでしょう。

bunbun: 80年代は暗黒の時代とか言いますけど、私にとっての80年代はそんなにわるかなかったな。MTVものも聴いていたけど同時にNWも聴いていて、、、っつっか、たまにMTVでかかるNWモノに惹かれていって、その道を極めるようになって、、、私が惹かれたのはダークさ、かな。気味悪さっていうか。メロディのオリジナリティも。NWって妙な旋律多くないですか?出所が分かんないようなヘンテコなメロディっての?

例えばコレ、全国区のCMじゃないかもしれないけど以前加藤あいが出てた携帯のCMでバズコックスVoピートシェリーが昔出したソロ曲「テレフォンオペレーター」という曲が使われてたんだけど「オーッオオオオー」ってサビで歌うんですよ。ってわかんねぇよ、コレじゃ。(笑)

mine-D: あ、たぶん知ってるそれ。ケータイが高速道路すっとんで行く映像じゃないかな、関西じゃ。歌は同じだと思う。

bunbun: とにかくそれを久々に聴いて改めておかしなメロディだな〜って、これぞNW!と思ったんですよね。ストレンジでキッチュで、センチメンタルで、、、そこがNWの魅力。その辺をレッチリらしくアレンジしてくれてたらイイですのぉ

そうそう。いま兄貴のサイトの自己紹介をも一回見直してみたんだけどね。マイブラは微妙だけどキュアーはコレ、NWでしょ?どうなのよ? 自分が聴いてるモノの中にも意外とNWの影響を受けてるバンドってあるから、毛嫌いしないで一度聴いてみるといいと思いますよ、みなさんも。

また余談ですが、自己紹介んとこ、妻1人子供3人のとこに前は「今のところ」とか書いてあったと思うんだけどいつのまに削除したんすか?(笑)

mine-D: キュアー?書いてたっけ(笑)。あんまり印象残ってないんだよね。でもまあ、確かにまったくNWの影響を受けてないワケじゃないとは思うな。間接的にせよ、どこかで触れてるはずだよね。

あとな、いらん所ばかりチェックせんでよろしい(「今のところ」)!いーだろーがよ、別に(笑)。ある日いきなり「バツイチ」に変わってるやもしれんのだし。

bunbun: 気づいたらなくなってたんで、あ、円満に戻ったのかなと思っていたんだけど。また昔みたいなラブラブに。フフッ。

mine-D: ノーコメントだ(笑)。えーと、さっきbun姐が「ダークさ」って事を言ったけど、RHCPの最近の音を聴いてるとそれはよく分かるような気はするな。「The fights go on」ってコラムに書いたんだけど、「Californication」(シングル)に収録されてる「End of show」なんかもそうだし、新曲「Don't Forget (Me?)」もそうなんだけど、外向きじゃなく、あくまで内向きのエネルギーを感じるんだよね。そういうところが、音楽スタイルじゃなく、表現の一形態としての「ニューウェイヴ」と呼べるかもしれないな。そう考えると、彼らはもう音楽のスタイルはどうでもよくなっているんじゃないか、自分たちのやってる音楽がどんな風にカテゴライズされようと全然意に介してないんじゃないかって気がすごくするんだよね。そのラインで、もはや「ファンク」(音楽スタイルとしても、アティテュードとしても)にこだわる必要もなくなってきたと解釈できるかもしれない。ま、寂しいっちゃ寂しいけどね。

bunbun: あ、そう言えばミュージックマガジン誌は祝復活!ニューウェイヴっていう特集だったな〜私もそれ読んで秘かに勉強してみました。(苦笑)それ読んでても思うんだけどパンクとNWの境って結構ビミョウですね。

mine-D: MM誌、NW特集でしたか。確かにおれもパンクとNWの境ってよく分からない。その辺は曖昧なのかも?

B坊: パンクとNWは地続きです。リアルタイムで聴いてきた者としては両者の間に境界線はほとんど無くて、ごく自然にパンク〜NWに流れていったので、「パンクは好きだけどNWは嫌い」と言われるのがどーも納得いかないのよね。まぁ単にNWの捉え方のギャップなんでしょうが。

ところで今更ですが、PEPPERSって1stでアンディ・ギル起用してるじゃない。相性悪かったけど(笑)。デビュー時からすでにNWへのリスペクトを表明していたわけですね、実は。

mine-D: 「Gang Of Four」だっけ?アンディ・ギルのバンド。聴いたことないんだけど、「Gang Of Fourが好きだったからアンディ・ギルにプロデュース依頼した」って話してたな、アンソニーかフリーが。

B坊: Gang Of Four聴くべし!そして奔放且つ鋭利なカッティングの“かまいたちギター”で今までのNWに対する偏見を切り刻まれるがよいのじゃ〜〜!!

mine-D: ふーん、そんなにいいの?今度チェックしてみよっと。

いやしかし、いっぱいしゃべりましたな。そろそろシメにしたいんだけど、お二人、最後に何か言い残すことはないかね(笑)?

B坊: そろそろメシ? って、こんな時間にメシ喰ってちゃそりゃ腹も出るだろ・・・と思ったら、あ、シメですか。

mine-D: 「腹出る」って言うなー!

B坊: はいはい、メシじゃなくシメと。

いや〜、なんか私振り返ると支離滅裂なこと言っていたような気がするから、最後にまとめておこ。新曲にはいまいち感の拭えなかった私ではありますが、アルバム完成の暁には、NW&80'sテイストをミクスチャーの一要素として消化した「新たなレッチリサウンド」を呈示してくれることを期待しております。革新的な音を追求するというアティテュードとしての「NW的」であってくれますように。

mine-D: なるほど。革新的であってほしいよね、やっぱり。同じサウンドを繰り返してるだけじゃ、ファンは喜ぶかもしれないけど全然革新的とは言えないだろうし…。

えー…ま、今回は色々話が聞けてよかったです。すごく為になった。NWに対する考え方も、少し改められた感じがするし。B坊さん、bun姐、どうもありがとう。また機会があれば何かやりましょう。その時はよろしくねー。

じゃお二人、最後の一言を。

bunbun: よっ!兄貴中年太りっ腹!!!

mine-D: だから腹の話すんなっつってんだろーがっっっ!

B坊: メシ喰うな(ぼそっ・・・あくまでも80'sにこだわりつつ、さりげなく太りっ腹への対処法も含めてシメてみました)。

mine-D: INU…って、誰も知らんし、そんな町蔵の昔のバンドなんか!ええい、こうなりゃ腹の肉まで「爆裂都市」!